今回は13日間でニューヨーク、ハンブルク、ロンドンと駆け巡り3つのペンショーを見てきた。 久しぶりの長い旅ではあったが、ニューヨークではペンフレンドと一緒であったせいかいつもとは一味違う旅となった。 3箇所のペンショーをまとめて報告する。

2007 NY/NJ Pen Show


ニューヨーク・ペンショーの正式名称は、今年から名前が変わり、ニューヨーク/ニュージャージー・ペンショー(NY/NJ Pen Show)となった。 今回は北ペン倶楽部の林氏が、「ニューヨークペンショーに行きましょう」と企画されたものであったが、キャンセルが相次ぎ最終的な参加人数は少人数に留まった。

ペンショーは、マンハッタン島からハドソン川を渡り西へ約15キロほどのところにあるニューアーク空港そばのDoubletree Hotelで行われた。 出店テーブルは100を超えていたがワシントンやシカゴと比べるとやはり規模としては小さい。 とはいえ、豪華な限定品やヴィンテージなどの筆記具に加え、ペーパーナイフ、ブロッター、紙物、そして筆記具周辺の様々なエフェメラなどがところ狭しと並ぶ光景は典型的なアメリカのペンショーの姿であり、凄いの一語。 参加された人たちも、さすがにこの光景にはびっくりしたようで、狂喜乱舞の態で思い思いの万年筆を漁っていた。 オークションや万年筆修理のセミナーなどもあり盛況だった。

オークションにはペリカン、モンブラン、パーカーなどの限定品からヴィンテージ品、はては万年筆陳列ケース等など、種々様々なものが出店された。 私は、一番のお目当てのものは取れなかったが、それでも2点を、そしてオークションには参加できなかった神津氏にビッドを依頼されたムーアの万年筆・ペンシルセットをほぼ思い通りの価格で競り落とすことができた。  

ホテルの手配や入場券(特別招待としていただいた)については、ペンショー・オーガナイザーのMaryannとSteve Zuckerさんに世話をしていただき有難かった。 あっという間の3日間が過ぎ、次の日私は別れの挨拶をして一人で次の訪問国ドイツのハンブルクに向かった。

We would like to thank Maryann, Steve for your kind hospitality extended us during our stay in Newark.

 

 

 

オーガナイザーのMaryann Zuckerさん

 

 

ペンショーの会場風景

 

 

万年筆のクリーニング、整備をする Aaron Svabik さん

 

林さんと川口さん

Fountain Pens の著者でもあるJohnathan Steinbergさん(左側)

 

オークションの様子

 

 

どれでも50ドルの山(良く見るとどこかがかけていたりする)

 

 

私、川口さん、林さん、神津さんと森岡さん

 

 

エンパイアステートビルの一階入り口
なんとこの高層ビルを1年足らずで建てたというからびっくり

Penport Hamburg 2007


ハンブルクペンショーは他のペンショーとは違い、ドイツでは唯一3日間の企画を組んでいる。初日は小さなペンミーティングが行われたようであるが、私は2日目から参加した。 2日目のオスマン・スーマー氏のペンクリニックでは、小型旋盤やあらゆる工具が持ち込まれ、目の前でペン修理のすべてを見ることができ非常に参考になった。


最終日の10月3日がペンショーの行われる日で、オーガナイザーのデイビッド・パリジさ んの誕生日でもある。 ハンブルク・ペンショーの正式名称はPenport Hamburg 2007とい う。  ペンショーが行われたMuseum der Arbeite(労働のミュージアム)にはドイツの近代労働に関するあらゆる資料などが収蔵されている。 ミュージアムの外では、フリーマーケ ットが早朝から行われ大勢の人たちで混雑していた。 このフリーマーケットではあまり良いものは出ないが、どの国に於いても露天は「当たるも八卦」で、行かないと勝負にならない。 幻のアストリアかダンヒル並木にでもお目にかかれるやも、と私も早めに出かけてはみたが案の定ひとつも収穫はなかった。


今回もアメリカ、イギリス、イタリア、デンマークなどから約25名の出店者が参加して行 われたが、顔ぶれは毎年大体同じだ。 出店されるものは、万年筆、ペンシル、ボールペン などの筆記具に加えて、その周辺の紙ものや様々な販促品などと多彩だ。 インク瓶なども沢山並ぶが、私は余程面白いものでない限りあまり食指が動かない。 なぜなら、かさばるし、 輸送途中スーツケースの中でインク漏れしたたりするからだ。 筆記具に関していえば、北米とは異なり、当然のことながらドイツ製筆記具がたくさん並ぶ。 今回はショーとしての目玉というものはなかったが、それでも朝9時から夕方4時ごろまで、ペンフレンドといろん な話をしながら楽しい時間を過ごした。


夜はみんなでPamukeleというトルコ料理レストランに集まって食事をする。 これはもう毎年恒例となっている。 テーブルでは、デンマーク語、イタリア語、日本語、英語、ドイツ語が飛び交い、それは楽しい楽しい万年筆談義となる。 最終日の夜も少人数ではあるが毎年レストランで食事に行く。 食事の途中、突然入ったあるペンフレンドの訃報はあまりにも悲しい出来事だった。 10月4日、最後の訪問地ロンドンに向かった。

 

 

 

会場の Museum der Arbeit
外はフリーマーケットの客でいっぱい

 

右がオーガナイザーの David Parisi さん

 

 

 



Thomas Junge さんと Stephan Lucht さん
ペリカンのインク瓶などがたくさん並んでいる

 

Carola Kruner さんと Ulurich Kruner さん

Pelikan Schreibgerate の著者、Jurgen Dittmerさんと奥さん

右側が Gerhard Brandl さん

London Writing Equipment Show 2007


ロンドンペンショー
は、今年からWES(Writing Equipment Society)がその催事のすべてを引継ぎ、非常に富んだ内容で非常に面白かった。 場所はこれまでと同じHightstreet Kensington駅の傍にあるタウンホール。 パーカーがスポンサーになり、ウォーターマン、パイロットなどの代理店7−8社が、入り口から大ホールに続く通路を占め、奥の広い会場にはヴィンテージを扱う出店者が約60人ほどがテーブルを構えていた。 一番奥の壇上には、パーカー社のアーカイブから持ち込まれたパーカー万年筆のコレクションや新製品がたくさん並べられていた。  壇上では、Heritage ProductsのDavid Ruderman氏の表彰や、高名なコレクターによる様々なセミナーなどがあり全体のプリゼンテーションの良さは際立っていた。 入場者数は確認していないが、一昨年をかなり上回っていたのではなかろうか。 

ロンドンでは1日フリーの時間があったので久しぶりにふらっと散歩に出かけてみた。 英国に来てもいつもはほとんど観光らしいことはしないのだが、目的もなくただ足の向くまま歩いてみるのも面白いものだ。 途中で立ち寄ったあるオークションハウスでは、オークションが行われていて、思いがけず拾い物に出くわしビッドしたところ難なく入手でき、こんなこともあるのだと気を良くした。 大英博物館、ウェストミンスター・アビーなどを回っていると、あらゆるところに歴史を感じさせるものがあり、かつては7つの海を制した国のただ者ではない心意気が伝わってくる。 特に建物がすごい、新しい建物を探すのが難しいくらい英国では古い建物だらけだ。 こういうところにも、古いものを大事にする英国人の気質が表れていて私はいつも関心する。

約2週間の長旅はさすがにこたえた。 帰国後2週間経った今も身体は元に戻ってはいないが、万年筆の旅はいつも楽しい。 万年筆に関わる仕事をする以上、仕入れの旅は不可欠なものであり疲れはするが、私にとって精神的には最もゆったりとできる時間でもある。  2008年は10月12日に同場所で開催される。

 

 

 

WES (Writing Equipment Society) チェアーマンの Michael Woods
氏からDavid Ruderman氏にその功績をたたえ感謝状が贈られた

 

多くの人で賑わいをみせる会場

 ロンドンペンショー(LWES) のオーガナイザーの
Jeremy Cllingridge氏とParker#51 の専門家でもあるDavid Shepherd氏

バーミンガムにあるペンミュージアム(Pen Museum Birgingham)
のテーブルもありカリグラフィ・ペンや様々なペンが展示されていた

 

手作りの万年筆を出品していたご夫婦

パーカーの歴史伝える万年筆がずらり!
歴史的な調印式やイベントで使用された万年筆画展示された。

ずらりと並ぶ、パーカーアーカイブからの展示品

 

 

 

世界最大と言われるポートベロ・マーケット。朝早くから1000軒以上の露天商が骨董品を並べる。

 

 

ウェストミンスター

 

 

 

ウェストミンスター・アビーの前では 「ミヤンマーの軍政に
加担するな、 Mr.Brown!、 ミャンマーに自由を!」と盛んに訴えていた。

 

 

大英博物館(The British Museum)